シナモン(英:Cinnamon、学名:Cinnamomum zeylanicum、シノニムCinnamomum verum J.Presl)とは熱帯に生育するクスノキ科の常緑樹の名、またその樹皮から作られる香辛料の名である。特徴的な芳香成分はシンナムアルデヒド、オイゲノール、サフロールなど。
原産地は中国南部からベトナムのあたりにかけてと推測されている。
利用の歴史
世界最古のスパイスの1つといわれ紀元前4000年ごろからエジプトでミイラの防腐剤として使われ始めた。また、紀元前6世紀頃に書かれた旧約聖書の『エゼキエル書』や古代ギリシアの詩人サッポーの書いた詩にもシナモンが使われていたことを示す記述がある。
中国では後漢時代(25年~220年)に書かれた薬学書『神農本草経』に初めて記載されている。
日本には8世紀前半に伝来しており、正倉院の御物の中にもシナモンが残されている。しかし樹木として日本に入ってきたのは江戸時代の享保年間のことであった。